Niceratus Kiotensis @ncrt035@gnosia.info

こっちにはちゃんと載ってた.p.145以下にあるscholia recentioraの方なのを見逃してた…(+ElmsleyとDindorfのを取り違えてたのもアレ)

books.google.co.jp/books?id=Tn

【訂正】Dindorfのものと言って貼ったリンクが間違っていてElmsleyのものになっています.
Dindorfのものはこちら(books.google.co.jp/books?id=Tn

διτονέω ------ ふたつのアクセントを持つ.E.A. Sophoclesの辞書によるとΝεάπολιςの代わりにΝέα πόλιςと分けて書くようなケースが例に挙げられている.

διτονίζωという単語を調べる.LSJによるとaccent in two waysという意味でソポクレース『アイアース』733行へのスコリアに見える単語らしい.
『アイアース』の古註は1977年にChristodoulouによるものが出たが,さしあたり参照できる範囲としてはPapageorgiusによるもの(books.google.co.jp/books?id=qe )とDindorfによるもの(archive.org/details/scholiains )がある.しかしいずれもそもそも733行への註釈など存在しない…

こちらの辞書(books.google.co.jp/books?id=9_ )だと参照させる行が748行のうえアリストパネースの古註も付け加えられている.

古いエディションだと劇の行番号付が異なる場合もあるのでもうちょっと調べて見なくてはいけないかもしれない.

sic aliis in rebus item communia multa
multarum rerum cum sint primordia, uerum
dissimili tamen inter se consistere summa
possunt

こうして他の事物においても同様に,多くの事物に
共通の原子が数多くありはするが,それでも
互いに異なる全体を形成することが
できる.(ルクレーティウス『事物の本性について』2巻695-8)

696行のuerumはPontanusによる修正とされ,実はO写本やQ写本ではrerumになっている.同行前半に出てきたrerumからのdittography(同じ語を二度書いてしまうこと),また《アトム》を指す用語としてルクレーティウスが頻繁にprimordia rerumを用いることから発生した可能性があるケース.

Dähnhardt, O.(1894), Scholia in Aeschyli Persas, Leipzig, B.G. Teubner.

デーンハルト校訂アイスキュロス『ペルシアの人々』の古註のエディション.『ペルシアの人々』に関しては古註の参照に困ることが多い.

archive.org/details/scholiaina

Blank, D. L. (1983), 'Remarks on Nicanor, the Stoics and the Ancient Theory of Punctuation', in Glotta LXI : 48-67.

『句読点について』(Περὶ στιγμῆς)という著作で知られる句読点学者のニーカーノールの文法理論をホメーロスの古註を通して探る.特に彼の理論体系がストア派のそれから発するものであることが論じられる.

Tarrant, R., Texts, Editors, and Readers: Methods and Problems in Latin Textual Criticism, Cambridge University Press, 2016.

オックスフォードからオウィディウス『変身物語』の校訂版を出した著者が古典研究のうちでも重要でありながらなかなか近づきがたい本文批判(textual criticism)について書いた本.
附録として校訂版に附属しているapparatus criticiの読み方(ラテン語の略号)や写本名に用いられるラテン語の地名表記一覧が付いていて便利.
『変身物語』におけるinterpolationの問題については以前紹介した論文があったが(gnosia.info/@ncrt035/721 ),この本の第5章(interpolations, collaborations, and intertextuality)でも論じられているから,これからはこちらも見たほうが良いかも.

Tarrant, R.J., 'The Reader as Author: Collaborative Interpolation in Latin Poetry', Grant, J.N.(ed.), Editing Greek and Latin Texts, New York, Ams Press, 1989: 121-162.
ラテン文学における改竄(interpolation)の発生メカニズムを扱った論文.著者は改竄を(1)訂正(emendation),(2)註解(annotation),(3)共作あるいは競作(collaboration, emulation)の3つのカテゴリに分けて考えることを提案する.特に第三の区分では読者が「共著者」(co-author)のごとき役割を果たしていると考えられる.
この研究は著者のOCT版『変身物語』の校訂にも活かされ,また現在ルクレーティウスのトイプナー版を準備しているDeufertがこの詩人の改竄問題(Pseudo-Lukrezisches im Lukrez, 1996)について論じる際にも参照した議論なので重要である.

ominaとomniaの間に生じる混乱の例.ウェルギリウス『農耕詩』3巻456行.
abnegat et meliora deos sedet omina poscens.
(Verg. Georg. III 456)
omina M: omnia PR
M写本(Laur. lat. 39.1; opac.bmlonline.it/Record.htm?r)ではominaだがP写本(Vat. pal. lat. 1631),R写本(Vaticanus lat. 3867)ではomnia. gnosia.info/media/jLHcv29HMimA gnosia.info/media/6gvTxvcEDuBV gnosia.info/media/DKnJPrV2UC1U

出典をタグで括って文献表とリンクさせる作業は早めに方針決めて着手した方がいいな

βραχυπροπαραληκτέω ------ 最後から3番目(antepaenultima)に短い音節を持つ.
※LSJにもDGEにも再録されていない単語だがE.A. Sophocles, Greek Lexicon of the Roman and Byzantine Periods (From B.C. 146 to A.D. 1100)などには入っている.

小辞のδέは時に理由・説明を導入し「γάρ代用のδέ」(cf. Denniston, Greek Particles, p. 169)として用いられる.

ἀλλ' ἄγε, Πέρσαι, ... φροντίδα κεδνὴν καὶ βαθύβουλον θώμεθα, χρεία δὲ προσήκει
《さあペルシア人たちよ……賢明で思慮深き考えを案出しよう,必要が迫っているから》(Aeschyl. Pers. 140-143)

ὁ δέ ἀντὶ τοῦ γάρ· ἡ γὰρ χρεία προσῆκον ποιεῖ τὸ βουλεύεσθαι. 《γάρの代わりのδέ. なぜなら必要が思案することを適切なものにするから(という意味).》Schol. in Aeschyl. Pers. 143[146 ed. Wecklein-Vitelli]

δηλονότι ------ 明らかに,すなわち(lat. scilicet).
τύχην ] τὸν οἰωνὸν δηλονότι (schol. Aeschyl. Ag. 1653 (in F))

δηλονότι (δῆλον ὅτι)
すなわち,つまり(釈義や補うべき語句を説明して用いる).
φυγεῖν δῆλον ὅτι 《(Ξέρξης ... πεζῷ παραγγείλας ἄφαρ στρατεύματι《クセルクセースは歩兵部隊にすぐさま指示を出して》という本文に対して)すなわち逃げるように(指示を出して)》
Schol. in Aeschyl. Pers. 469[472 ed. Wecklein-Vitelli]

Collard, C., 'Colloquial Language in Tragedy: A Supplement to the Work of P. T. Stevens', Classical Quarterly 55.2(2005): 350-386.
Stevensの『エウリーピデースにおける口語的表現』(Colloquial Expressions in Euripides, Wiesbaden, 1976)への書評(Classical Review 28(1978): 224-226)を出発点として書かれた,悲劇における口語的表現を扱う論文.
定義・概略を述べた後,9つのカテゴリに基づく表現をエウリーピデースに限らず悲劇全般から集め,またStevensの基準に当て嵌まらないが口語的と見なせるものを追加する.最後にStevensの著作・それに先立つ論文,およびこの論文を含めての索引と文献表が付く.
ギリシア語の口語的表現を知るのに好適な研究.

今年のニューイヤーはリッカルド・ムーティだ | ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2018 www4.nhk.or.jp/P2992/

大規模インスタンスは今夜望まざるあけおめ耐久テストかな

アプデ後にマストドン検索ポータルにトゥートが送れてないのは自鯖の問題かと思ってたけど向こうの更新が止まって色々不具合が出てるのか.
ja.mstdn.wiki/マストドン検索ポータル